おしえて!瀬川さん ひとに優しくできる子、じぶんの気持ちを表現できる子に育つために親ができること
2016.10.26  |  

おしえて!瀬川さん ひとに優しくできる子、じぶんの気持ちを表現できる子に育つために親ができること

■ 兄弟げんかは歩み寄りと問題解決の良い練習



杏:この前は、子どもが兄弟げんかをしたときの親の対応について学びました。子ども同士のけんかでは親が裁判官になって解決しないほうがいい、ということにびっくりしてしまいました。

瀬:子ども同士で解決できるように、あくまで親はサポートするにとどめたほうが親も楽ですよね。

杏:ポイントは「双方の話を丁寧に・共感して・中立に聞く」「解決策は子ども自身に決めさせる」ということでしたよね。そもそも兄弟げんかが起きないようにはできないんでしょうか。

瀬:兄弟げんか自体はあっていいものだと思いますよ。

杏:そうなんですか?

瀬:争いが起きたときにどうしたらいいかを体験できるのが兄弟げんかとも言えます。兄弟げんかは、歩み寄りと問題解決の練習になりますよね。

杏:たしかに。身をもって練習できますね。

瀬:むやみにけんかを禁じると、対立が生じたときに互いに歩み寄って解決をするという機会を奪ってしまうことになるでしょ。だから、危ないけんか以外はやっていいと思うの。

杏:なるほど…。けんかも子どもの成長という観点から見ると、学びのチャンスなんですね。

瀬:ええ。①問題を明確化し、②たくさん解決策を考えて、③適切なものを選び、④実行する、という一連の流れのいい練習になるの。小さいときからこれをやると、問題解決のステップが身につくんです。

杏:おおー。

瀬:兄弟げんかに「もういい加減にして!」とうんざりすることもあるかもしれないけど…子ども同士の話し合いにまで持っていけるといいわよね。

杏:兄弟げんかってお互いが小さいときだけで、大きくなれば自然になくなることも多いですよね。

瀬:ええ。物の取り合いとかの単純なけんかはなくなっていくでしょうね。でも根が深いとき、たとえば上の子が下の子に嫉妬していじめる、なんていうときは、そのサインを見逃さないことが大事だと思います。


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■ けんかの奥にひそむサインに気づく



杏:「弟や妹ばかり両親にかまってもらっててずるい」という気持ちでいじめちゃうような場合ですね。

瀬:妹や弟が生まれて「両親をとられた」と思って上の子が下の子をいじめちゃうようなこともあるわよね。でもいじめる行為の奥にひそむ本音に気づかずに、「この子は意地悪だ、性悪だ」と親がレッテルを貼って子どもを見てしまうと、「なんで優しくできないの」「~ちゃんは小さいんだから」と言ってしまいがちです。

杏:それだと、いじめる本人の不満はますます募ってしまいそうですね。

瀬:そうなの。下の子をいじめているお兄ちゃんやお姉ちゃんを見て、「またいじめてる」という目で見るんじゃなくて「さみしいんだな」というサインを受け取れるかどうかです。子どもが不安や寂しさを感じていることに気付く余裕が持てるといいですね。

杏:子どもは「気持ちをわかってもらえた」と思えるだけで安心できますね。

瀬:そう。「弟ばっかり可愛がっているようでさみしくなっちゃったんだね」と気持ちを理解してあげることです。どんなに小さい子でも、気持ちをわかってもらうと心を開いて素直になるし、分かってもらえると人にやさしくできる余裕が生まれるから、弟や妹をイジメなくなるの。

杏:気持ちをわかってもらえると、素直になってひとにも優しくなる…。小さい子でもそうなんですね。

■ 子どもの気持ちを親が言葉にする



瀬:そのためには、子どもの心の奥にある気持ちをキャッチし、子ども自身も自覚していない気持ちを親が言語化することです。そうすると子どもは感情表現の語彙が増えていきます。

杏:子どもの気持ちを、子どもに代わって親が言葉にして表現あげるんですね?

瀬:感情って身体から湧き上がってくるエネルギーですよね。初めてそのエネルギーを感じた時に子どもはどう表現したらいいか分からないことがあります。

杏:はい。

瀬:表現できないままに「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい」と気持ちを押し込められるとドンドン不快なエネルギー身体に溜まっていく。そうすると「むかつく」になっちゃう。先ほどの例だと「弟ばっかり可愛がってむかつく!」と言う表現になるのね。

杏:でも本当はその奥に、本人も自覚していない本音があると。

瀬:「むかつく」よりは「弟ばかり可愛がって、私のことはどうでもいいみたいで悲しい」「さびしい」「傷つく」「不安になる」「やきもちやける」「心が冷たくなる」などの表現の方がより伝わりますよね。

杏:はい。そういう表現は小さい子にはまだ難しいから、親が代弁してあげるんですね。

瀬:人間同士が分かり合うためには、その時に感じたことを言語で適切に表現する力が必要です。お互いの気持ちが理解できた方が良い関係ができますよね。感情のボキャブラリーを豊かに育むことってとても大切だと思います。

今日のまとめ

1. 兄弟げんかは歩み寄りと問題解決を学ぶチャンス
2. けんかは子どもの不満や淋しさのサインとなることもある
3. 子どもの言動の奥にある気持ちを親が言葉にしてあげると、自分の気持ちを表現できる子に育つ

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中村 杏奈

「famitalk」を家族の絆を深めるアプリへと育て広める志をもち、新卒で入社した第一号社員。幸せな家庭をもつことが夢の一つ。

瀬川 文子

継母としての子育て経験を通し、お互いが分かり合えるコミュニケーションの大切さを、講演、研修、著作で伝えるコミュニケーションインストラクター。

 

 

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