おしえて!瀬川さん<br>子ども同士のけんかでは「親は裁判官になってはいけない」のです
2016.10.17  |  

おしえて!瀬川さん
子ども同士のけんかでは「親は裁判官になってはいけない」のです

杏:今日は「兄弟げんか」に親はどう対応すべきか、を聞きたいと思います。 わたしには弟がいて、幼いときはよく遊びよくけんかをしていました。一方的にわたしがいじめていたとも言えますが…(笑)両親は手を焼いたと思います。

瀬:そうなのね。じゃあ今日は兄弟げんかについて話しましょうね。兄弟げんかは「親が裁判官になってはいけない」に尽きると思います。

杏: え!いきなりびっくりの格言が出ました。親が裁判官になったほうが早く片がつきそうですが…。

瀬:たとえばね、親が「お兄ちゃんが悪い」「あなたはお兄ちゃんなんだから我慢しなさい」とか言うと「お母さんはいつも弟ばっかり優しくする」と不公平感が生まれるんです。それに、親は全てを見ている訳ではないから、どっちが悪いかなんて分からないことが多いですよね。

杏:そうですね。

瀬:一方的に親が判断したり、解決策を決めると、子どもに不満が残ることがあるんです。 親が解決策を決めても、それに子どもが納得できていなければけんかは繰り返されますよね。 だから、兄弟げんかは当事者同士が解決できるように支援をするだけにとどめるのがいいでしょう。

杏: へえー…意外です。毎回子ども同士でけんかを解決するなんて難しい気がするのですが…。

瀬:子どもだけで解決するのは難しい時もあるかもしれないわね。だから親はサポートをすればいいのよ。

杏:そうなんですか。サポートって、具体的にはどうすればいいんですか?

瀬:双方の言い分を丁寧に共感して、中立的な立場で聞くんです。お互いの訴えを親を通して聞けるように、けんかをした二人がそろった場で話を聞くの。

杏:はい。

瀬:双方がいる場で話を聞けば、どちらの立場状況もわかるでしょう。そうするとどうすればいいのかわかってくる。 たとえば兄弟でおもちゃの取り合いをして、それぞれに訴えてきても、双方の話を聞けば「お兄ちゃんはこのおもちゃを独占するつもりはない。弟に貸す気持ちがあるんだ」「弟もいつ貸してくれのか分かれば待てる」ってわかるのよ。

杏:そうすれば「順番に使えばいいね」などとふたりで納得できるんですね。

82250cba41cc261415c5d44eb085f970_s

瀬:二人のことは二人で解決するように持っていくのがベストです。 一方的に親が解決策を考えて「◯◯しなさい」「あなたはお姉ちゃんなんだからこうしなさい」とするのではなく、「どうしたらいい?」と聞くんです。子どもから案が出なければ、親からいくつか提案する。親が提案したことでも、親が決めるんじゃなくて子どもに決めさせるんです。

杏:アイディアは親が出したとしても、決めるのは子どもなんですね。

瀬:そうです。自分で決めると子どもは納得するの。おもちゃの取り合いであれば「順番にやる」「じゃんけんで決める」「時間を決める」といった選択肢から選ぶとかね。

杏:自分たちで選んで決めた約束なら、守ることができそうですね。

瀬:親から一方的な解決策を押し付けられると、抑圧されて不満が残るのね。それが10年、15年と積み重なると、思春期になって「なんでもお母さんが勝手に決める」「お父さんは関係ないのになんで押し付けるんだよ」となってしまうでしょうね。

杏:大人になっても、子ども時代に親から抑圧されてきた不満を抱えているひとって少なくないですよね。

瀬:あと親に隠れてコソコソするようになったり、親の見ていないところで弟や妹をいじめたりするようになる危険性もあります。

杏:もっと良くないですね。

瀬:子どもでも解決する力があると信じて、見守ることができると子どもは力を発揮し、自分たちで考える力が付いてきます。 ただし、命の危険があること、危ないことを防ぐ時には親の一方的な解決策を押し付けて大丈夫です。あとで、「一方的に命令したのはこういう理由だったんだよ」と説明し、子どもが傷ついているようなら心の手当は必要ですけど。

今日のまとめ

1. 兄弟げんかでは親は一方的に解決策を押し付けてはいけない
2. 当事者同士で解決できるように、親は双方の言い分を丁寧に共感して中立的な立場で聞く
3. 解決策は子どもに決めさせる



こちらの記事もあわせてどうぞ
ひとに優しくできる子、じぶんの気持ちを表現できる子に育つために親ができること


famitalkアプリには、けんかの仲直りに役立つことばのスタンプがいっぱい。
ダウンロードはこちら。

Pocket

 

新着記事

 

中村 杏奈

「famitalk」を家族の絆を深めるアプリへと育て広める志をもち、新卒で入社した第一号社員。幸せな家庭をもつことが夢の一つ。

瀬川 文子

継母としての子育て経験を通し、お互いが分かり合えるコミュニケーションの大切さを、講演、研修、著作で伝えるコミュニケーションインストラクター。

 

 

家族からはじめよう
「ファミトーク」

ファミトークは、手のひらにあったかいお茶の間を作り出すアプリです。